ニートの就職体験談

誕生日2日前に父が急死。28歳職歴なし無職から介護職正職員への道のり

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私が、28歳で男性介護職の正社員として働き始めた話をします。

きっかけは父の死でした。

目次

大学卒業後、司法試験の勉強をしながらほぼニートに近い暮らし。誕生日2日前に父が急死

 私は法学部卒業ですが、高校生の時から将来は弁護士になるのが夢で、そのため法学部に進学しました。学生時代はほとんど人付き合いもせず、もっぱら司法試験受験のため、毎日大学へ通い、講義が終われば予備校で勉強といった日常でした。

しかし、旧司法試験は異常な難関のため、大学4年次の初受験は短答試験すら突破できず、ろくに就職活動もしていなかったため、新卒採用も全滅でした。

 当時、若かった私は楽観的に ”あと2・3回も受験すれば合格するだろう。”と思い、実家暮らしのまま、短期バイトを見つけては予備校の学費を稼ぎ、あとは家で試験勉強をするという毎日で、いま思えばほぼニートに近い暮らしをしていました。

 しかし、28歳になろうかという12日前にこれまでの生活が一変する事態が起きました。父の急死です。

体調を崩し、わずか1週間ほどの入院後、父は帰らぬ人になりました。誕生日の2日前のことでした。

介護職なら無資格でも採用されると聞き、派遣会社に登録する

 父の死後、家族の生活は私の双肩にのしかかりました。生まれてはじめてハローワークに行きました。

しかし、当時は就職氷河期何の職歴も資格もない私を相手にしてくれる会社はありませんでした。

 途方に暮れていたころ、当時訪問ヘルパーをしていた母が、”介護施設なら無資格でも採用してくれる。”と教えてくれたので、早速ハローワークから数件の介護施設への紹介状をいただき、面接に向かいました。

 ところが、無資格ではやはりパート職員でしか雇えないという返事でした。しかし自分は正社員を目指していたので辞退をし、別の方法を考えました。

 その方法とは、介護専門の派遣会社に登録することです。派遣会社と介護施設とで数か月の試用期間後、正社員に抜擢してもらえる可能性があったので、その旨を派遣会社に伝え、担当の者とじっくり相談しました。

 すると担当者は、”当社はヘルパー2級の養成コースもあるから、その講座をうけながら、働いてみればどうか。”と提案されました。

この講座は2か月で終了するから、介護施設の正社員採用の時期には資格ありとして考慮されるから、時間も無駄にしないし、講座の受講料も給料からの天引きで、正社員採用の近道です。私は即座に提案にのりました。

2ヶ月の講座でヘルパー2級を取得し、みごと28歳無職から正社員採用される!

 介護職はご存じの通り、激務です。はじめは慣れない仕事なので右往左往でした。

しかし、施設の1日はルーティンワークにすぎないので2週間もすると、楽々とこなせるようになりました。

また女の職場なので、女性職員間は険悪なことが多いのですが、私の職場は比較的男性職員が多く、好意的な職場でした。

講座を終了し、ヘルパー2級(初任者研修)を取得し、介護施設からも正社員として雇いたいという嬉しいお誘いもいただいて、無事に28歳で介護施設職員として働き始めました。

まとめ

 正社員になり感じたことは、ニート生活で感じていた不安が杞憂に過ぎなかったこと、陳腐ですが案ずるより産むが易しでした。

 そして、自分にあった職場が1回で決まったことは幸運でした。でも、1回でよい職場が見つかるとは限りません。もし見つからなかった場合には、派遣会社に登録をして色々な介護施設を経験するのも手かと思います(これは介護の世界に限らず、どの職にも当てはまると思います)。

自分がこの職場でならやっていけそうだと思える職場が見つかったら、派遣の担当と相談をして、正社員の登用を目指すことは、少なくとも介護の世界においては当たり前のことになっています。

 また、やはり資格があれば働ける場が広がります。私はこの後、5年の実務経験を経て、現在は介護福祉士の資格を取得し、給料アップにつながりました。

 司法試験は廃止され、ロースクール卒業が資格取得に必須となりましたが、夢は諦めていません。今も、司法試験予備試験の勉強を続けています。

 もし、私が司法試験に1発合格をしていれば、弁護士を続けれたかは疑問です。社会人としての経験もなく、何の辛酸も味わったことのない人間に誰が相談し、頼りたいと思うでしょうか?

介護職は激務です。しかし、メンタルを鍛えることができました。就職に恐怖を感じるのは当然です。

しかし、だれもがしていることを自分だけができないわけはありません。もし、失敗してもそれは確実に皆さんの糧になります。どうか恐れずに、チャレンジを”楽しんで”ください。

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