ニートの就職体験談

30歳までニートとして生きてきた人間が飲食店に就職するまでの記録

投稿日:2017年3月25日 更新日:

これからする話は、私(男性)が浪人して大学受験に失敗した19歳のときから30歳までのニート生活、そして就活を始めて無事に社会人として生きることになるまでの、全記録です。

目次

兄を見て、大丈夫だと思っていた浪人生活

私は高校生を卒業するまでは、ごく普通の生徒だったと思います。

成績は良くも悪くもなく平均レベルで社会に反抗的な振る舞いをしているような人柄でもない、クラスの端で数人の友人とワイワイ遊んでいた一般生徒でした。

高校三年生になり皆が受験勉強を始めても今まで通り淡々と過ごしていたら、あっという間に卒業式を迎えていました。

私には4つ上の兄がいて、兄は一年浪人して大学生になっていました。

私も深く考えることもなく、兄と同じで一浪して大学に行けばいいやと勝手に思っていたのです。

そして浪人生活を送っていたのですが、夏ぐらいまでは本当によく勉強していました。

高校時代はほぼ一夜漬けのような勉強しかしていなかったので、予備校で勉強するのが新鮮で楽しんでいたのです。

しかし、秋頃からいよいよ受験に向けて皆がギアを上げ始めてから私の勉強意欲はみるみる下がっていきました。

理由はよくわかりませんが、何かが燃え尽きてしまったのです。

そのまま受験本番を迎えて、志願した大学をすべて落ちてしまいました。

そこから私の未来がまっさらになりました。

浪人生からダラダラと過ごすニートのような毎日へ

両親からはもう予備校に通わせる費用は捻出できない、と言われました。

まあそうだろうと思った私は、一年予備校に通ったので勉強の仕方はわかっていたので自宅で勉強して、もう一度大学受験をしようと考えました。

しかし、自分一人で勉強のモチベーションを維持することは難しく、そのままなし崩し的にダラダラと日々を過ごすようになっていきました。

そのとき私は20歳になっていました。

それからは実家でご飯を食べ、何かしないとまずいと焦りはあったので地元の図書館に行っては手当たり次第本を借りて読んでいました。

一応勉強しているんだ、というポーズをとりたかったこともあります。

ですが、一番怖かったのはこのままなにもしないまま歳を重ねてボケていくのではないかという恐怖があったからです。

かといって仕事をしようという意欲は出ず、自分は一体なにがしたいのかという迷路に迷い込んでしまい、私は社会から離れていきました。

図書館では小説から哲学、伝記、自己啓発などの本を読み漁り、自分を鼓舞していました。

それが行動に結びつかなければ意味がない、と気がついたのは30歳を間近に迎えたとき

30歳という節目で感じた恐怖と就職活動

30歳という数字は、私にとっては重くのしかかりました。

父親は還暦を迎えましたが、両親が30歳のときにはもう私たち兄弟を育てていたのです。

そのことをリアルに思い浮かべたときに私は一体何をしているのか、と呆然となりました。

読書は完全に生活習慣になっていましたが、知識だけはいくら身につけても自分には何もないと自覚したのです。

このまま生きていけば私は早死にするだろうとリアルに実感しました。

その恐怖が私を「就活」という行動に駆り立てたのです。

30歳になって、ある意味開き直れたこともあります。

もうこれ以上自分は恥をかくことはない。

今が最も恥をさらしているのだ、と思えたことが行動に結びついたのです。

31歳目前、社会人になれた瞬間

ハローワークで職業訓練を受けながら仕事を探し、まずはアルバイトから飲食店で働くことになりました。

31歳を目前に迎えてのフリーター昇格です。

ニートが就活をしようと思ったら、人の手を借りなければいけません。

自分一人でなにかをしようとしても市場価値がないからです。

迷わずハローワークなどを利用するのが一番だと思います。

そして約一年の試用期間を経て、私は正社員に昇格しました。

31歳にて本当の社会人になれた瞬間でした。

もし、私と同じような境遇で、悩んでいる、苦しんでいる人がいたら、今からでもまだ間に合います。

何かを始めるのに遅すぎる事はないのです。

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