会社に勤めていてストレスを感じたことがある人は多いでしょう。
ストレスがたまりすぎて、もはやなにがストレス源なのかもわからない、という人もいるかもしれません。ですがストレス源がわからないと、ストレス対策もできないですよね。
また、会社を辞める、という選択肢が出てきている人もいるでしょう。
しかし本当に「今が辞めどきなのか?」という疑問は常につきまとってきます。そういうときの判断基準はどこに置いたらいいのでしょうか。
他にも、職場が合わない、と感じた時にはどのようにして対処したら問題が解決出来るのでしょう。
今回はそんな悩めるストレス社会に生きる人のための、ストレスの原因や対処法、会社の辞めどきの判断基準などについてご紹介していきます。
目次
会社で感じるストレスとは?ストレスの原因
会社で感じるストレスには会社そのものと合わない、他の人とうまくコミュニケーションが取れない、そもそも全体的にしんどいと感じている、と、さまざまなものがあります。
それらについてひとつひとつ掘り下げていきましょう。
会社の条件が悪い
会社で働いていく上でまずストレスになってくるのが、待遇面です。
出来高で収入が決まったり、成果報酬が収入の大部分を占めていたりすると収入が不安定になり、精神的ストレスになってきます。
また待遇面は基本所得の部分だけのものではありません。
季節ごとのボーナスが安定していなかったり、金額が低かったりすると、生活にも直結してきますからストレスとなります。
会社に将来性が無い
会社に将来性が無いと、ストレスにつながってきます。
勤めている企業があまり将来性のない業界に属していたら、常に頭の片隅に「いつ会社がつぶれてしまってもおかしくないかも」という思いがこびりついて離れないこともあるでしょう。
また、一生懸命業務にあたっても会社の経営が苦しく、破産に向かっていたらどうでしょうか。業務を遂行することにむなしさを感じ、それでもがんばれと言われることにストレスを感じてしまいます。
社風が合わない
社風とは、会社の雰囲気や価値観のことを表します。社員の全体的な傾向、企業理念、人間関係などもこれにあたります。
会社の雰囲気が自分には合わないと思いながら働くのは非常にストレスです。人間関係が閉鎖的であったり、意見が言いにくい環境であったりすれば、業務に支障が出てくることもあります。
また、企業理念に賛同できないまま働くことも、精神的な負担になります。まじめな人ほど、会社の方針に沿えないことがストレスになってきます。
会社でやっていることが自分のやりたいことと違う
会社の業務内容が自分の求めていたものと違っていたときもやはりストレスが生じます。コツコツ取り組む研究職に就きたかったのに、バリバリ飛び込みに行くような営業職をやらされていたら、ストレスを感じるでしょう。
自分が希望していたことと実際に行っている業務に食い違いがあれば、「こんなはずじゃなかったのに…」とモヤモヤした思いを抱えながら仕事をすることになってしまいます。そうなると、元々持っていた意欲が削がれ、その分だけガッカリ感が大きくなってしまうのです。
仕事が自分の適性に合ってない
自分ができること・できないことと業務内容が食い違っていても、ストレスのもとになります。
「たくさんの人の中でコミュニケーションを取りながらいろいろな業務に当たることが得意だ」と自覚しているのに、事務所にこもって書類とにらめっこをしながら雑務ばかりこなす味気ない日々を送っていたら、自分が力を発揮できているとはとうてい思えないかもしれません。
苦手なことばかりやっていたらやる気が出ませんし、パフォーマンスも下がります。そうすると業績が下がる一方でストレスの悪循環が生まれてしまうのです。
人間関係が良くない
仕事をする上でなによりも大事なのは人間関係と言ってもいいでしょう。その人間関係がうまくいっていなかったら、当然その職場で働くことは苦痛になってきます。
お局様が幅をきかせている事務所で、新人いびりを受けながら、教わってもいない業務をやれと命令されたらどうでしょうか。その苦痛は計り知れませんよね。
そこまでとはいかなくても、繊細な性格の人は、自分以外の誰かと誰かが仲が悪い、というだけで気まずく感じ、余計な気を遣って、消耗してしまうこともあるのです。
精神的に苦痛、辛い
会社で仕事をしていることそのものが精神的にキツい、と感じていたら、それは明らかなストレスサインです。
上にあげたような理由もあるかもしれませんし、プライベートの問題が業務に響いている可能性もあるかもしれませんし、とにかくただ漠然とした、しかし大きな苦痛を感じているとしたら、ストレス値が限界に来ているのかもしれません。
精神的に辛いと思ったら、一度深呼吸をして、何がストレスの原因なのか、考えてみることが大事です。
会社を辞めるか続けるかの判断基準と退職するべき理由
上にあげたようなストレス源に思い当たる節があった場合、会社を辞めるかどうか、というのは非常に大きく重要な判断になってきます。
本当に辞めてしまうべきなのか、それともストレスに対処すれば仕事が続けられるのか、その基準についていくつか例をご紹介していきます。
改善できる人間関係の場合
こちらがちょっとプライドを引っ込めて、下手に出れば相手が気をよくしてこちらにたいする風当たりが弱くなる、ということは意外とよくあるパターンです。
自分が変わることで人間関係が改善できるか、少なくともストレスの原因から外せることができるかするならば、それだけを理由に会社を辞めてしまうのはもったいないと言えます。
上手にヨイショすることも世渡りの秘訣。下手なプライドは仕事の邪魔になるだけでなく、プライドそのものがストレスの隠れた原因であることも少なくありません。捨ててストレスがなくなるプライドがあるならば、今すぐにでも捨ててしまいましょう。
自分のスキル不足の場合
この仕事は自分に合っていない!と思う前に、自分がその仕事に対して十分に能力開発をしているかどうかを振り返ってみることもひとつの手です。
先ほどあげた例の中だと、コミュニケーションが苦手な場合は聞き役に徹してみるとか、事務作業にやりがいを感じない場合はやりがいを感じられるように環境改善を試みたかなどを考えてみることがこれにあたります。
与えられた場で足りない能力を伸ばせない人間が果たして他の場所で活躍できるでしょうか。今いる場所で自分の能力を上げていく努力をしたかどうかをもう一度考えなおすべきです。
改善できない人間関係の場合
会社の雰囲気が閉鎖的で、人間関係もこりかたまっていて変化が少ない場合、自分ひとりが働きかけても無駄になってしまうことがあります。それをして、逆に「出る杭は打たれる」とばかりにいじめに発展してもそれはさらなるストレスを増やすだけです。
直属の上司や先輩などが、自分が困ったときに気軽に相談できる相手かどうかという点は、人間関係を変えていくことができるかどうかを判断する大きな材料になります。
もしそれができないのであれば、転属願いを出しましょう。それが受理されず環境も改善されないままであるのならば、退職を考える要素のひとつに加えていいでしょう。
会社そのものがストレスの場合
会社の仕組みや体制に関わるストレスはまず自力での改善は難しいです。待遇面や会社の将来性などに不満や不安がありストレスになっている場合は、早めに退職を視野に入れておいてもいいでしょう。
たとえば10年勤続している先輩と、新人の自分の待遇がほぼ変わらなかったら、その会社に10年勤務しても待遇がよくなることはまず考えられません。
また、入社したのはいいけれどやっぱりなんとなく企業の方針が自分の思い描いていた方針とは違ったという場合も、長期的に見たら大きなストレスとなりかねません。
会社そのものに疑問を感じるというときは一度冷静に、別の企業でも同じような内容の仕事ができないか考え、本当にこの会社にいるべきなのかを考えることが必要です。
職場が合わないときの対処方法
自分でやれる限りストレスには対処したけれども、どうしても職場が合わない、と感じるときは、いったい誰に何を相談したら良いのでしょうか。
身近な信頼出来る人に相談する
たとえば家族や友人、もしくは直属の上司や先輩などが信頼できる場合、そうした信じられる人に悩みを打ち明けることも大切です。
ストレスはひとりで抱え込んでいるとどんどん膨れ上がって、心身に悪い影響を及ぼしてきます。そうなる前に、頼れる相手にガス抜きを手伝ってもらいましょう。
人生の先輩であれば、適切なアドバイスをくれるかもしれませんし、対等な関係であれば悩みを共有できるかもしれません。
まじめに一生懸命働いている人ほど、悩みを打ち明けにくいと思っているかもしれませんが、まじめに一生懸命働いている姿を見ている人は、あなたがひとりぼっちで思い悩んでいることを放置しておいていいとは思わないはずです。
思い切って誰かに相談してみたら、思いがけない活路が見いだせるかもしれませんよ。
転職エージェントなどで自分により合った職場を探す
退職を現実に考えられなくても、転職エージェントに相談してみることは会社に対する見方を変えるひとつの方法になります。
そこで自分により合った職場が見つかれば、そちらに転職してそちらで活躍すればいいのです。
終身雇用制度がすたれつつある現代日本だからこそ、働き手も流動的かつ積極的に、「自分の方が会社を選んでいるんだ」という気持ちでよりよい条件を探していくことが重要です。
ひとつの会社、ひとつの職場にとらわれず、広い視野を持ってよりよいワークライフバランスをゲットしていきましょう。
ひとりで抱え込まず、そして誰かに相談しましょう
会社が合わない、ストレスだと感じたら、まず、自分に原因がないかどうかを考えましょう。
まじめな人ほどここで自分のせいにしてしまいがちなので、思ったことがあるのならば、それを誰かに相談して客観的な意見をもらうべきです。
そしてストレスが、解決できるものならばそれに向けて動き出し、解決できないものならばきっぱりと見切りをつけることも大切です。
何よりも大事なのは自分自身の人生と仕事のバランスです。
しんどさを抱え込まず、よりよい人生を選択していけるように自分自身を導いていきましょう。