ニートの就職体験談

20歳職歴なし対人恐怖症だった私が初めてコンビニ店員に就職した話

投稿日:2017年5月19日 更新日:

私は現在33歳の主婦です。

今回は、私が高校卒業してから2年間ニート生活を経験した後、コンビニ店員として働くようになった体験談をお話したいと思います。

目次

不登校、イジメがキッカケで対人恐怖症に

私は元々活発で人見知りもしない性格でした。

そんな私が極度の対人恐怖症に陥ってしまった理由として、中学校~高校においてのイジメ、集団無視、不登校が挙げられます。

高校3年生の2学期に通信制高校に転校し、卒業はしたものの大学受験などする気にもならず、そのまま実家でのニート生活が始まりました。

毎日やることもなくインターネットを見てばかり。

外に出れば学生時代の知り合いに会うかもしれないと、ひたすらビクビクしながら生活していました。

こんな毎日ではいけないと心のどこかで思いつつ、何も行動に移せない自分に苛立ちが募るばかりでした。

対人恐怖症を治すために選んだアルバイト

そんな日々が約2年間続き、何がキッカケだったか定かではないのですが、ふとしたときに「このままじゃ本当にヤバイんじゃないか」と思った瞬間がありました。

このまま人と関われないままでいたら、仕事はおろか彼氏も出来ず結婚もできない、親が悲しむだけだ…そう思った時に考えついたのが、「人が怖いならいっそ接客業をしてみるのはどうだろうか」ということでした。

人が怖いのに接客業なんて矛盾していますよね(笑)。

この考え方は、今だからわかることですが、社会不安障害の治療などに用いられる「認知行動療法」に近いものがあったのではないかと思っています。

つまり、荒治療というものです。

学生時代に心を閉ざしてしまうくらい辛い経験をした自分でしたが、よくよく考えてみたら、己の行動をじっくり省みることが少なかったような気がします。

何で?どうして?自分が何をしたっていうの?

そればかり思って悲劇のヒロインになり、原因を探ることをしませんでした。

それではいつまで経ってもこのままだ。

じゃあ、いっそのこと「他人はどう思ってどういう行動をするのか。」

人の行動について詳しく知ることが必要だと思ったのです。

そのためには「接客業」をすることが手っ取り早いのではないかと思いました。

こんな自分でも社会の役に立ちたい、社会の輪の中に入りたいと思ったのも大きな理由の一つです。

身近なコンビニを最初の職場として選んだ

まず行動に移したのは、「求人情報誌を取りにいくこと」でした。

まだスマホが世に出ていない時代でしたから、情報源は求人誌と携帯のサイトです。

サイトで探すのは手っ取り早いですが、求人誌を求めて街に出るという行動自体がニートだった自分には不可欠だった気がします。

そして駅の近くのコンビニを見つけ、勇気を振り絞り電話をしました。

電話口で話す言葉を紙に書き出し、何度も受話器を上げたり下げたりしてとても時間がかかったのを覚えています。

なんとか面接にこぎつけ、緊張で震えながらも無事に合格

面接での秘訣は、俳優になることですね(笑)。

その場だけでも今の自分を忘れて思い切り笑顔で、腹筋に力を入れて話すことで相手にも伝わります。

そしていよいよアルバイト初日を迎えることになります。

人の優しさに触れることができた接客業

初日はひどい緊張でしたが、何もわからない状態だったので、とりあえず店長に指示されたことを黙々とこなしました。

その勤務態度が素直で従順だと受け取られたようで、「言ったことをそのまま実行してくれるからありがたい」と褒められました。

その時初めて、自分でも働くことができた、褒めてもらうことができたと自信が湧いてきたのを覚えています。

幸い、同じ時間帯に優しい先輩がおり、新人の私を常に気にかけてくれたことも最初のアルバイト先として大正解だったように思います。

コンビニの仕事は簡単に思われがちです。

しかし業務の内容は多岐に渡りますし、接客業なので当然嫌なお客様の相手もしなければいけません。

少しでも態度が悪いとクレームにつながりますし、何度も辞めたいと思いました。

しかし、そこで辞めずにいられたのは優しい先輩や、ありがとうと言ってくれるお客様の存在でした。

自分を認めてくれる人がいるんだと思うだけで、他人に対する恐怖が少しづつ和らいでいきました。

まとめ

ニート生活だった時の自分は、周りからどう見られているか。

自分が誰かの役に立てることなんてあるのだろうか?などとばかり考えていました。

こんな自分じゃどうせ何もできない最初から決め付けていたのです。

本当は、誰かに認めてもらいたい、楽しい日々を過ごしたいと誰もが思っているはずです。

そこから脱するにはかなりのエネルギーも必要ですし、時には自分を否定しなければならないこともあります。

甘えるなと言われたり怒られたり…それが怖くて踏み出せない気持ちもよくわかります。

けれど、どこかで「本当はもっとああしたい、こうしたい」という気持ちがあるなら、小さいプライドは捨てて自分を認めてあげて下さい。

人が怖くて下ばかり向いていた私ですが、13年間も接客業を続けてこれました。

誰もあなたを責めていませんし、追い詰められてなんていないはずです。

「このままじゃヤバイ」と思ったその時がチャンスです。

どうぞ一歩を踏み出して下さい。

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