ニートの就職体験談

パチスロとの出会い、父の死。34歳職歴なしだった私が派遣に就職できるまで

投稿日:2017年5月25日 更新日:

私は現在34歳の派遣作業員として、細々と日銭を稼いで生活しております。

肩書きは、ネジ塗装会社の機械オペレーターということになりますが、実際のところは半分以上ライン工みたいなものです。

正直、同年代でまともに就業されている方々と比べると、もはや泣くに泣けないレベルではあります。

それでも最低限自分で働いて稼ぐことが重要だと信じ、自分を鼓舞しております。

さて、タイトルからお分かりになると思いますが、私が曲がりなりにも就職したのは今年に入ってからのことでありました。

ここでは、内向的だった自分がパチスロにハマってしまい、の死を経験し最終的に働くことを決意するまでの流れを述べさせていただきます。

目次

自分に自信が持てない私とパチスロとの出会い

私がこんな現状に至ってしまった最大の理由は、半分がパチスロというものを覚えたからであり、もう半分は自身の性格ゆえでしょう。

私は子どもの頃から内向的な人間であり、友人も少なくいじめの標的になったこともありました。

そんな私でもどうにか大学に進学することは出来ました。

しかし、元々内向的な自分に自由な大学生活で友人を作るというのはとてもハードルが高いものでした。

さらに、初めての1人暮らしということもあり、引きこもりがちになり次第に鬱々とした考えに支配されていったのです。

この頃は真剣に死にたいと考えたことも一度や二度ではなく、しかもそのような心の葛藤は両親にさえ伝えることが出来なかったのです。

何か1つ間違いが起きれば自殺していたかもしれません。

そんな中で、数少ない友人からパチスロというものを教えられました。

昔から勝負ごとにはハマる傾向にあった私が、パチスロにハマったのはある意味必然であったかもしれません。

当時のパチスロ業界は「パチスロバブル」とも言えるほどの全盛期で、鬱々していた私にはとても魅力的に映りました。

引きこもりがちだったため、お金にはいくらか余裕があった私は、その蓄えをパチスロで散財していったのです。

当然パチスロを打つからには勝ちたかったのですが、始めたばかりの素人が簡単に勝てるものではありませんでした。

しかしながら、時として数万円が一瞬で稼げてしまうパチスロは本当に楽しく、鬱々としていた私は間違った方向ではありながらも、活力を取り戻すことが出来たのです。

ですが、所詮はギャンブル

当然、次第に金はそこを付き、学生ローンから借金さえしてしまいました。

それだけに留まらず、パチスロにハマるあまり大学も疎かになりついには中退してしまったのです。

大学中退しても更生出来なかった私、そして父の死

普通なら両親に勘当さえされていてもおかしくなかった私ですが、様々な問答があり、どうにか親元で生活を続けることが出来ました。

結果から言えばこれすらが間違いではあったのですが、基本的にパチスロをしながら時々思い出したようにバイトをしたり専門学校に通ったりという生活を続けていました。

これが20代後半のことです。

そして30代が見えてきてしまったところで、父が急病に倒れました

本当にあっけなく父は他界してしまいました。

流石の私も大きなショックを受け、一度は自己を省みることもありました。

しかし、そもそも我が家では、父自体が私のようにちゃらんぽらんな生活をしていたということもあって、経済的な支柱は母であり、精神的にはともかく経済的な問題はほとんどなかったとさえ言えるような状況でした。

そのため、父を失ったことを嘆きつつも次第に生活は元に戻っていくという本当にクズの見本のような人間でした。

父の死でさえも更生しなかった私が働きだした理由は、やはり「お金」

そんな私も30代を過ぎる頃になると、パチスロバブルはとっくに崩壊していました。

最初に比べればパチスロで多少は稼げるようになっていたお金も、パチスロ業界自体の状況が悪くなってしまったことでバイトでもしていた方がよっぽど稼げる」という状態に陥っていました。

しかし、私はその現実からも目をそらしてパチスロを打ち続けていたのです。

わずかな蓄えさえも連敗で吐き出してしまった状況下で、叔母と母による叱咤の影響で、本当に重い腰をあげてようやく働かなければならないのだ、ということに向き合えるようになったのです。

これが実に今年の頭のことです。

実際、現在に至るまで何度も金銭的にピンチになったことはありました。

その際にバイトしたこともありましたが、そういうときに限って元来の内向的な面が顔を出して来るのです。

「お金は無いけど、人と合うのが怖いから働きたくない」という弱気な自分のせいでバイトの応募に電話するのさえ一苦労でした。

結果的に、もはや働かなければどうしようもないのだ、ということを理解するのに34年間も費やしてしまいました。

ついに34歳、ネット求人で見つけた派遣会社に就職!

派遣会社に電話すると、驚くほどすんなり話が進み、現在の派遣先を紹介してもらうことが出来ました。

以前に数少ないバイト経験の中でピッキング作業をしたことがあり、同じピッキング作業をネットの求人サイトで探してみたのです。

ピッキングの求人を見つけて、勇気を出して連絡したみたらそれが派遣会社であった、というのがきっかけでした。

ただ、働く場所は、当初私が希望していた会社とは異なるところになってしまいました。

どうやら派遣会社ではこのようなケースは珍しくないようで、派遣で働こうとしている方には注意が必要です。

今思い返す、私が働くことができなかった原因

今思い返すと、私が働けなかったことには様々な要因が複雑に絡み合っている気がします。

まず元来の内向的な気の弱さ、これは今でも同じですが年齢を重ねたことで少しは気が強くなれたように思えます。

そしてパチスロに出会ってしまったこと。

もしパチスロに出会っていなければ自殺していた可能性もあります。

しかし、現在の私を形作ってしまったのがパチスロであるのもまた事実であります。

これらの更に根本にあるのが、大人になってしまう自分を認めたくなかったことだと思います。

20歳になったとき、ほとんどの人は喜ぶでしょうが、私はかなり深い絶望を感じました。

大人になってしまうことへの恐怖が強く、そして将来今のような自分になってしまうことが薄々分かっていたからです。

そしていくつ年を重ねても、大人になった自分を直視しようとせずパチスロという逃げ道に逃げ続けていました。

そんな私がようやく現実と戦う気になったのは、先ほども述べたようにパチスロの行き先自体がなくなったことと。

そして母と叔母の叱咤でした。

特に叔母は実の親ではないのに、こんな私をまるで実の息子のように子どもの頃から扱ってくれた存在でした。

そんな叔母が泣きながら私に、ちゃんと働いて真っ当に生きて欲しいとすがり付いてきたことは流石に堪えました。

そして母もまた、今からでも1人暮らしするか一緒に死ぬか、とこんな私のために命まで投げ出すようなことまで言ってくれたのです。

もしこれらがどれか1つでも欠けていたら、今でも働いていたかどうか分かりません。

しかしこんなクズの見本のような私でも、今では一応派遣社員として働くことが出来ています。

まとめ

似たような境遇の方に私から掛ける言葉があるとすれば、案ずるより産むが易しという言葉でしょうか。

何だかんだ言っても、私が働けなかった理由の大半は人と接するのが怖かったからです。

もちろん嫌なこともありますが、働いてみると案外なんとかなるものです。

是非私の経験を反面教師として利用なさってください。

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